400年前のキャッチフレーズ
- トイバナヒロコ
- 2016年11月29日
- 読了時間: 2分
いよいよ12月に突入しようとしています。
1年て、あっという間ですね。
12月といえば、大河ドラマがエンディングを迎えます。
今年は18日が最終日だそうです。
そういえば、真田幸村の代名詞となっている
日ノ本一の兵(つわもの)
という言葉。
これって、よくよく考えたら絶妙なキャッチフレーズですよね。
そもそも、真田幸村にこのキャッチフレーズをつけたのは
薩摩藩初代藩主の島津忠恒(しまづただつね)だそうです。
正確には、島津忠恒が手紙で
真田日本一の兵、古よりの物語にもこれなき由
と書いたのが始まりとか。
でも歴史を紐解くと、島津忠恒は大坂の陣で戦自体に参加していないそうです。
ということは、間近で幸村の戦いぶりを見ていないんですよね。
けれど、このフレーズからすると、
すごく戦さ上手で、戦術に長けた人物
を想像させます。
真田丸を造ったことといい、
大坂の陣での戦術といい…
納得できるところは多々あるのですが
実際は幸村にまともな戦歴はほとんどなかったと言います。
そらそうですよね…
「真田丸」でも見てとれるように
あの時代を彩る人物は幸村の他に大勢いますもん。
むしろ彼の周りにいる人たちのほうが個性的ですし、
ドラマ「真田丸」でも当初から
幸村=主役の感じはあまりしませんでした。
一つ間違うと
一介の武将として歴史に埋もれても
おかしくなかった人生だったはず…。
それが
大坂の陣以降、その働きぶりは
さすが真田の血筋よと賞賛されます。
そして今や、誰もが知る歴史上の人物です。
大河ドラマにもなるほどです。
歴史的背景とか
人がどう動いたからだとか
そんなことはとりあえず置いといても、
人の心を魅了するには
当時から充分に力強いコピーだったんじゃないか
…と、思えてなりません。
歴史に名を残し、後世まで称えられるようになったのは
このキャッチフレーズのおかげ…
といっても過言じゃない、と
私は思うのです。
そう考えたら
これは「真田幸村」というブランドのPR戦略
と言えなくもないです。
400年前の見事なプロモーション戦略。
ぜひ見習いたいものですな。