方言コピーって、意外と…
- トイバナヒロコ
- 2016年8月1日
- 読了時間: 3分

ピース又吉さんの「でたで」という小学館のポスター、知ってますか?
まだここまで暑くない時期に書店を飾ってましたね。
まだあるかな?
こういう感じの↓
ツイートしてたのでちょっと拝借しました。
又吉さんは大阪出身ですし
セリフをそのままコピーにした感じが
彼の雰囲気を前面に出せてていいですね。
でも、ある特定地域の方言が全国版のポスターに使われる
というのは、結構すごいことだなぁと個人的に感じています。
方言をキャッチコピーに使う
という手法があります。
大阪では有名な
「痴漢、あかん」
も、コピーが方言(大阪弁)ですよね。
最近でいうと…
大阪ホワイティ梅田で
「ええやん!ホワイティ」
というポスターがあちこちに貼られてました。
キャッチコピーが人気の大阪・文の里商店街のポスターも、
ビジュアルの面白さもあって有名になりました。
方言コピーは大阪だけに留まりません。
私が拠点とする徳島でも
「なにきっきょん」(FMとくしま)
「何回食べてもうまいんじょ」(徳島ラーメン)
など阿波弁(徳島の方言)を使ったコピーがあります。
「飲んでいきんしゃい」(福岡)
「きてくりょう!」(山梨)
「ちいとこすにゃーか」(岐阜)
などなど…
最近は、こうした方言コピーがネットでも取り上げられ、
地元にゆかりがない人でも話題として取り上げています。
なぜ、このように方言キャッチコピーは興味を持たれるのでしょう?
ひとつは、
ご当地グルメやケンミンショーなど、地域ブームが考えられます。
他県に行けば、言い方が違うだけでとても新鮮に感じます。
うまい食材とあわせて覚えられやすく、印象にも強く残ります。
地域おこしにも方言はとてもいいキャッチコピーになりえます。
もうひとつは、
郷土愛や自己アイデンティティをくすぐられる
ということもあるように思います。
地域性に焦点を当てることで
自分たちには「当たり前」なことが他から見たら違う
ことに気づく。
そこで生まれ育った環境ごと、今の自分を創り出したもの全てが
肯定されたような感覚になる…。
方言コピーには、そういう心の奥底をくすぐる効果が秘められているように思うのです。
かつて、大阪で暮らし始めた頃、
私の故郷である徳島の方言=阿波弁を面白がられたことがあります。
田舎者(実際そうなんですが)と笑われたようで
方言で話すことが怖くなりました。
今はどこへ行っても大阪弁で大きい顔をしてますけどね。
地元を拠点に仕事をしている今、以前とは違った意味で
「方言」に敏感になっている
自分に気づきます。
耳に心地よい響きが安心感と共感と納得を生む。
相手の懐の奥の奥へスルリと入り込む…。
広告や宣伝では使い方次第で高い効果が生まれる
と言えるかもしれません。
改まったビジネス文書には使いづらいと思いますが
機会があれば、ぜひ方言コピーにトライしてみてください。
あなたの中で何かが弾ける…
かもしれませんよ。